今回は二階微分方程式と
を解いてみる。このあと行列を用いて解くことになるが、まずはその前に直感的な解法を覚えておくことが大事だ。
まずは から解いてみよう。
どうせ
の形をしているだろう
この微分方程式の解として試しに を代入してみると、きちんと答えになっている。つまり指数関数型の解になることが予想される。
そこで解として
を入れてみよう。実際に二階微分してみると
\begin{equation} \ddot{x_s} = \frac{d ^2}{dt ^2} \exp(st) = s ^2 x_s \end{equation}
これを右辺と比べてみると
\begin{equation} s ^2 = 1 \therefore s = \pm1 \end{equation}
となることがわかる。この方程式を特性方程式という。
よって、この微分方程式の解は の二つが基本的な解になりそうだ。また、これらの和と定数倍も解になっているから、結局一般解は
\begin{equation} x(t) = A\exp(t) + B\exp(-t) \end{equation}
のようになることがわかった。これで解けている。
単振動の微分方程式の直感的解法
今度はいよいよ単振動の微分方程式 を解いてみる。この方程式の解として
は解になっていない(符号がちがう!)のだけれども、似たような形をしているので
を代入してみよう。すると
\begin{equation} \ddot{x_s} = \frac{d ^2}{dt ^2} \exp(st) = s ^2 x_s \end{equation}
となるところまでは同じだ。右辺と比べてみると
\begin{equation} s ^2 = 1 \therefore s = \pm i \end{equation}
ただし、 は虚数単位
を表す。よって、この微分方程式の解は
の二つが基本的な解になりそうだ。これらの和と定数倍も解になっているから、一般解は
\begin{equation} x(t) = A\exp(it) + B\exp(-it) \end{equation}
のようになることがわかった。ここでオイラーの公式
\begin{equation} \exp(it) = \cos t + i\sin t \end{equation}
を用いると、
\begin{equation} x = A(\cos t + i\sin t) + B(\cos t - i\sin t) = (A+B)\cos t + i(A-B)\sin t \end{equation}
ここで とおくと
\begin{equation} x = C\cos t + D\sin t \end{equation}
となって一般解を得る。さらに三角関数の合成を用いると
\begin{equation} x = A_0 \sin(t+\delta) \end{equation}
のようにあらわすこともできる。
実用的なのは今回の方法
次回以降、行列を用いて微分方程式を解いていくが、実際に解く際に使われるのは今回のような特性方程式を使う方法だ。こちらのほうが簡便だし、解が誤っていることもなく見逃すこともない。今回の方法はきちんと理解して使えるようになってほしい。